失敗を恐れずに使うべきお金

Posted on 25/09/2025

こんにちは。 

ラッセルベッドフォードの澤柳です。 

先日こんな記事をネットニュースで読みました。 

ある子供がお年玉を見せびらかそうと思って持ち歩いたところ、友達から「ちょうだい」といわれたので、みんなにいい顔をしたくて全てそのお盆玉を友達に配ってしまったといいます。 

この子供のように、私も小学生の時にお金や大切なものを友達にあげてしまい、親にひどく怒られたことを思い出しました。 

しかし、世の中には間違ったお金の使い方と正しいお金の使い方があると早くから知るのは非常に大切なことです。 

特に、大人になるにつれてお金の稼ぎ方を学ぶ機会が増えていきますが、お金の使い方に関しては学ぶ機会が徐々に減っていきます。 

そして、お金を使って失敗をする事も許されなくなっていきます。 

しかし、こと経営に関しては、やってみないとわからないことは非常に多いです。経営者の勉強不足に起因する失敗や会社を潰しかねない失敗はもちろんダメですが、「仕事=作業+改善」だと言われるように、お金に関する失敗も挑戦した結果で、そこに改善があれば会社として前進したことになります。失敗したから経営者失格だということは決してありませんが、それでも多くの会社ではお金に関する失敗にネガティブな印象があります。 

例えば、会社の経費一つとっても、コスト削減という改善はよく実施されています。つまり、お金をなるべく使わないようにする「効率性」のための改善です。 

しかし、お金を「効果的」に使うための改善は検討されているでしょうか? 

例えば社員の教育研修費や、新しい商品を開発するための研究開発費、広告宣伝費など、一部の経費には投資的要素があります。これらの費用は他の経費と異なり、今の支出が将来の会社の成長につながるという性質を持ちます。 

効率性ではなく、効果的かどうか(会社の成長につながっているかどうか)を検証しないといけない経費です。 

そのため、実際にお金を使ってみて、失敗を何度か繰り返してしてみないと効果的かどうかは検証できません。 

よって一般的にそれらの経費を使う際には、 

1. 効果的かどうかの判断をするための基準値や目標を設定し、 

2. まず1つの方法を試して結果を検証し、 

3. もしその方法で望ましい結果が得られなければ、また別の方法を試してみる、 

というようなトライアンドエラー方式で経費が使われます。 

特に広告宣伝費はこのような使われ方をするのが一般的でしょう。 

そして検証を進めていき、すべての結果が出たところで「どの方法が最も効果があったか」を判断し、ようやく本格的な実行に移します。 

しかし、そこには時間がかかり過ぎるというデメリットがあります。 

例えば6つの宣伝方法があって、1カ月ごとそれぞれの宣伝方法を試して結果を検証する、ということをやっていれば、全ての検証が終わるのに6か月かかるという計算になります。 

また、短期(1年)の損益を重要視する企業文化がありますので、例えば中長期にその効果を得られる類の経費に関しては周りからの理解が得られにくいというデメリットもあります。 

これらのデメリットから、会社の成長を支える重要な経費であるにも関わらず、しれっと「効率的に」改善をした、ということにして目を瞑ってしまう会社が多いのが実情です。 

しかし、上記のデメリット克服しながら、それらの経費が「効果的か」どうかを検証する方法はあります。 

とある会社の事例ですが、そのような投資的要素のある経費を使うときはトライアンドエラー方式で1つずつ検証をするのではなく、考え付く方法はすべて同時進行で試して結果を検証するということを行っています。 

つまり、最初の1カ月で6つの宣伝方法全てに経費を使って結果を検証し、最も良い結果が出た宣伝方法のみを2カ月目以降使う、というやり方です。 

また、検証のスピードも1ヶ月ごとではなく、1日ごとなどの最小単位で実施します。 

そうすることで、多少初期費用は発生しますがどの方法が最も効果的な方法だったかを6か月待たずに検証する事ができます。 

また、早いタイミングで最適な方法を選択する事で、より早くその経費の効果も期待できます。 

その他、 

・スピードで競合に勝つ 

・各方法を同じ条件の下で正確に比較できる 

・最善の方法の中で更なる改善に時間を割ける 

といったメリットもあります。 

相見積をとって、良さそうな方法1つに絞って、という経費の使い方はもちろん有効な場合もありますが、それが全てでもありません。 

会社の中での経費に関するルールはあるとは思いますが、「同時に全てを試す」という経費の使い方のメリットが大きい場合は是非一度検討してみてはいかがでしょうか。 

さて、私のニュースレターでも以前より「筋肉質な財務諸表」と「贅肉質な財務諸表」についてお話した事がありますが、財務諸表だけではなく会社を支える社員の健康も大切だということで、この度、パーソナルトレーニングジムのFITOKIO様と10月22日(水)14時30分~16時30分に対面式合同セミナーを開催することが確定しました。 

開催場所は申込人数によって弊社オフィスかJACTIM事務所をお借りする予定です。 

今回は以上となります。 

今週も一緒に頑張っていきましょう! 

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