2025年6月6日、マレーシア内国歳入庁(IRB)は雇用契約書に関する印紙税の義務について、以下の通り明確化する声明を発表しました。
2025年1月1日以前に署名された契約: 印紙税は免除されます。
2025年1月1日から2025年12月31日までに署名された契約: 印紙の貼付が義務付けられますが、2025年12月31日までに適切に貼付されていれば、遅延に対する罰則は免除されます。
2026年1月1日以降に署名された契約: 契約署名日から30日以内に印紙の貼付を完了する必要があります。
この発表を受けて、IRBは2025年7月3日にマレーシアにおける雇用契約書の印紙税に関するFAQ(よくある質問)を公表しました。
FAQの主なポイントは以下の通りです。
印紙税率 | 雇用契約に対する標準的な印紙税はRM10。 |
印紙未貼付の法的影響 | 印紙が貼付されていない雇用契約書は、裁判手続きにおいて証拠として認められません。ただし、契約自体が無効になるわけではありませんが、執行力に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
雇用主の責任 | 雇用契約の印紙貼付は雇用主の責任であり、法的義務があります。 |
雇用契約の特徴 | 雇用主と従業員の関係を証明する文書であり、通常以下の内容が含まれます: • 両当事者の氏名 • 賃金の詳細 • 勤務時間 • 勤務地 • 福利厚生 • 雇用主による監督 • 副業の制限など |
印紙貼付が必要な契約の種類 | • 雇用主と従業員の間で法的拘束力のあるすべての契約 • オファーレターに付随する補足文書(例:ITポリシー、福利厚生の詳細、学費支援に関する情報など) |
印紙貼付の期限 | • マレーシア国内で署名された契約:署名日から30日以内に印紙貼付 • 海外で署名された契約:マレーシアに到着した日から30日以内に印紙貼付 |
遅延貼付に対する罰則 | • 貼付期限から3か月以内の遅延:RM50または不足印紙税の10%(いずれか高い方) • 貼付期限から3か月を超える遅延:RM100または不足印紙税の20%(いずれか高い方) |
承認(エンドースメント) | • 印紙税が免除される雇用契約書についても、免除証明書を取得するために承認(エンドースメント)の手続きが必要です。 |